
~思わぬ発見がもたらす税金トラブルを防ぐために~
遺品整理をしていると、故人が残していた現金や貴重品、証券、土地の書類などの財産が思いがけず見つかることがあります。「こんなに残してくれていたんだ」と感謝の気持ちが湧く一方で、気をつけなければならないのが「相続税」の問題です。
実は、こうした“あとから発見された財産”も、相続税の対象となる可能性があります。場合によっては、すでに提出した相続税申告を修正しなければならないことも。
この記事では、遺品整理で財産が見つかった場合に相続税がどう影響を受けるのか、またトラブルを防ぐためのポイントを、わかりやすく解説します。
目次
そもそも相続税とは?
相続税とは、亡くなった人(被相続人)の財産を相続する際に、一定額以上を受け取る相続人に課される税金です。相続の対象となる財産には、不動産や預貯金はもちろん、現金、株式、有価証券、貴金属、美術品なども含まれます。
そして、これらのすべての財産を合計した金額が、基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えた場合に相続税が発生します。
遺品整理で“あとから見つかった財産”も申告対象に!
実は、相続税の対象となる財産は「相続開始時(=死亡時)に存在していたすべての財産」です。
つまり、遺品整理の途中で見つかった現金や通帳、タンス預金、未申告の株券などは、相続人が知らなかったとしても本来は申告対象となります。
例えば:
- 故人の部屋の金庫から現金300万円が出てきた
- 押し入れの奥から株式の書類や証券が出てきた
- 使われていない口座に定期預金が残っていた
このようなケースは決して珍しくなく、「想定外の発見」に戸惑うご家族も多くいらっしゃいます。
見逃せないタンス預金!遺品整理で出てきた現金も相続税の対象です

遺品整理の現場では、タンスや引き出し、金庫の中などから現金がまとまった形で見つかるケースが少なくありません。いわゆる「タンス預金」です。通帳に記載されていないこれらの現金も、実は相続税の対象となる重要な財産に含まれます。
「本人しか知らなかった」「申告時には気づかなかった」という事情があっても、亡くなった時点で存在していた財産はすべて相続財産とみなされるため、あとから発見された現金でも申告が必要になります。
たとえば、遺品整理中に封筒に入った現金や、引き出しにしまわれていた高額な現金が出てきた場合、それをそのまま申告せずに放置すると、後に税務署から申告漏れを指摘され、加算税や延滞税が課される可能性があります。
思いがけず見つかったタンス預金が、のちにご家族の負担となってしまうのは避けたいもの。
だからこそ、遺品整理を行う際には現金や貴重品の見落としを防ぐ丁寧な仕分けと、発見した場合の迅速な対応がとても重要になります。
税務署に指摘された場合、
- 過少申告加算税(10~15%)
- 延滞税(年利最大14.6%)
といったペナルティ(加算税・利息)が発生することも。
特に高額な現金や株式、不動産などが見つかった場合には、影響が大きくなるので注意が必要です。
すでに申告済みなら「修正申告」で対応可能
「もう相続税を申告してしまったあとに見つかった……」
そんな場合でも、あわてなくて大丈夫です。
相続税の申告後であっても、期限後でなければ「修正申告」を行うことで対処できます。修正申告により、追加で税金を納めることになりますが、自発的に申告すればペナルティが軽減される場合もあります。
※税務署に指摘されてからの修正では、加算税が重くなる可能性が高くなります。
プロの業者ができるお手伝い:丁寧な仕分けと安心の報告

プロの遺品整理業者では、遺品の仕分け・分類を丁寧に行い、現金・通帳・証券・貴金属などが見つかった場合は、すぐにご家族へご報告いたします。
【対応例】
- 金庫の中やタンスの裏など、見落とされがちな場所のチェック
- 現金や通帳の写真付きで報告
- 相続相談のある税理士との連携も可能
プロの目で見落としを防ぎ、大切な財産を見逃さないことが、相続税のトラブルを防ぐ第一歩です。
トラブルを防ぐための3つのポイント
1,遺品整理はできるだけ早めに
→ 相続税の申告期限(10か月)を意識して行動を。
2,プロに依頼することで見落としを回避
→ 自分たちでは見つけられない財産も、プロの整理士なら見つけられることがあります。
3,見つかった財産はすぐに専門家へ相談
→ 相続税に詳しい税理士と連携することで、正しい判断ができます。
まとめ
遺品整理で思いがけず現金や財産が見つかることは、決して珍しいことではありません。
そして、それらは相続税の対象になる可能性がある大切な財産です。
見つかったときに「申告しないとどうなるの?」「もう手続き済んだのに……」と困らないためにも、信頼できる遺品整理業者と連携し、必要に応じて税理士などの専門家の力も借りながら、正しく整理し、適切に申告することが重要です。
山梨のハウスリリーフでは、遺品整理を通じて「故人の想い」と「ご家族の安心」の両方を大切にしています。
相続や財産に関するご不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。